【危険】ChatGPTプラグインに潜む3つの驚愕の脆弱性と対策

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ChatGPTは、人工知能技術の進化により、より賢く、より便利なツールになりつつあります。特にChatGPTプラグインは、ChatGPTの機能を大幅に拡張し、ユーザーエクスペリエンスを革新的に向上させる可能性を秘めています。しかし、このような新しい技術には必ずリスクが伴います。本ブログでは、ChatGPTプラグインの概要と利点、そして発見された重大なセキュリティ脆弱性について解説します。プラグインの利用におけるリスクと適切な対策についても詳しく説明しますので、ChatGPTを安全に活用したい方は必読です。

目次

1. ChatGPTプラグインの概要と利点

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ChatGPTプラグインは、ChatGPTの機能を拡張する革新的な機能であり、外部サービスとの連携を可能にします。これにより、ユーザーはさまざまな用途でChatGPTを活用することができます。

ChatGPTプラグインの利点は以下の通りです:

  1. 機能の追加: ChatGPTにプラグインを追加することで、新しい機能を利用することができます。たとえば、文章生成や翻訳、プログラミングなど、さまざまなタスクの処理が効率的に行えます。

  2. 柔軟性: プラグインはユーザー自身によって開発や公開が可能です。そのため、カスタムプラグインを作成して個別の要件に合わせた体験を実現することができます。

  3. 外部サービスとの連携: プラグインは外部サービスと連携することができます。これにより、ユーザーの会話や位置情報などを外部サービスと共有し、よりパーソナライズされた応答を得ることができます。天気情報や交通情報を自動的に取得するなど、さまざまな情報の提供が可能です。

ChatGPTプラグインはChatGPTの機能性と柔軟性を向上させるだけでなく、外部サービスとの連携により、ユーザーによりパーソナライズされた体験を提供します。ただし、プラグインの利用にはリスクが存在するため、セキュリティ対策と注意が必要です。次のセクションでは、これらのリスクと対策について詳しく説明します。

2. 発見された3つのセキュリティ脆弱性

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Salt Securityの調査により、ChatGPTおよび関連するプラグインには3つのセキュリティ脆弱性が発見されました。これらの脆弱性によって、サードパーティーアカウントへの侵害が可能となるおそれがあります。

以下に、発見された3つのセキュリティ脆弱性を詳しく説明します。

2.1 「悪意のあるプラグインの自動インストール」の脆弱性

この脆弱性では、新しいChatGPTプラグインのインストール手続きにおいて問題が発生します。通常、ユーザーはプラグインの承認用コードを取得するためにリダイレクトされますが、攻撃者はユーザーを欺いて悪意のあるプラグインをインストールさせることができます。このような悪意のあるプラグインは、機密情報へのアクセスを引き起こす可能性があります。

2.2 「ゼロクリックのプライベートリポジトリーアクセス」の脆弱性

この脆弱性は、Salt Securityによって報告された攻撃手法「AskTheCode」が使用するChatGPTプラグインに関連しています。この攻撃手法の根本原因はChatGPTやAskTheCodeではなく、PluginLab内に存在する脆弱性です。

この攻撃手法を実行するには、攻撃者は被害者のGitHubアカウントのメールアドレスを知っている必要があります。また、被害者はAskTheCodeプラグインを使用し、GitHubアカウントで認証する必要があります。攻撃者は被害者のメールアドレスから「memberID」を特定し、ゼロクリックでプライベートリポジトリにアクセスすることができます。

2.3 OAuthリダイレクトに関連する脆弱性

最後の脆弱性は、いくつかのプラグインに存在するOAuthリダイレクト操作に関連しています。攻撃者は悪意のあるURLを挿入することで、ユーザーの認証情報を盗み、アカウント乗っ取りを促進することができます。

これらの脆弱性は既に修正されており、脆弱性の悪用が確認されている証拠はありません。しかし、ユーザーはアプリをできるだけ早く更新することが重要です。

以上が、Salt Securityの調査によって発見された3つのセキュリティ脆弱性の概要です。これらの脆弱性はChatGPTおよび関連するプラグインの安全性に影響を与える可能性があります。今後はセキュリティ対策と注意が必要です。

3. 脆弱性の詳細と影響

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ChatGPT Chatbotには、CVE-2023-4253という脆弱性が存在します。この脆弱性には以下の詳細な問題があり、それによる悪影響が懸念されます。

1. 「悪意のあるプラグインの自動インストール」の攻撃

この脆弱性では、新しいプラグインのインストール時に問題が発生します。通常、ChatGPTでは、ユーザーをプラグインのウェブサイトにリダイレクトし、コードの承認を求めます。しかし、攻撃者はユーザーを騙し、悪意のあるコードの承認を促すことができます。これにより、不正なプラグインが自動的にインストールされ、アカウントが侵害される可能性があります。

2. 「ゼロクリックのプライベートリポジトリーアクセス」の攻撃

この脆弱性は、ChatGPTのプラグインである「AskTheCode」を悪用した攻撃です。この攻撃では、被害者がAskTheCodeを使用し、GitHubアカウントで認証している必要があります。攻撃者は被害者のメールアドレスを知る必要があり、被害者を誘導して攻撃を実行します。この攻撃により、プライベートリポジトリへのアクセスが行われ、センシティブな情報が漏洩する可能性があります。

3. 特定のプラグインに関連するOAuthリダイレクションの操作の脆弱性

特定のプラグインでは、OAuthリダイレクションの操作が悪用される可能性があります。攻撃者は悪意のあるURLを挿入することにより、ユーザーの資格情報を盗み、アカウント乗っ取りのリスクを高めます。

これらの脆弱性により、攻撃者はユーザーのセッション情報や個人情報を盗み出したり、不正な操作を行ったりする可能性があります。データの漏洩やプライバシーの侵害といった影響が起こる可能性があります。

これらの脆弱性と潜在的な影響を考慮し、ChatGPTを使用する際には、最新のバージョンにアップデートすることが非常に重要です。また、不必要なプラグインのインストールや信頼性の低いソースからのプラグインのインストールを避け、セキュリティ対策を遵守することが推奨されます。念のためセキュリティに対する意識を高め、個人情報や重要なデータを保護するために、常に慎重な姿勢でChatGPTを利用しましょう。

4. プラグインの利用におけるリスク

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プラグインを利用する際には、注意が必要ないくつかのリスクが存在します。以下に、プラグインの利用に伴うリスクをいくつか説明します。

4.1. セキュリティリスクの増加

プラグインは、OpenAIが制御していない第三者のアプリケーションによって動作します。そのため、プラグインをインストールする前に、信頼性を確認することが重要です。信頼性の低いプラグインをインストールすると、個人情報の漏洩や悪意のある攻撃が発生する可能性があります。

4.2. プラグインと外部アプリケーションの連携

プラグインはChatGPTを外部アプリケーションに接続するため、会話の一部や利用者の場所情報などがプラグインに送信される場合があります。その結果、プライバシーが侵害されたり、送信された情報が不適切に利用されたりする可能性があります。

4.3. 意図しない情報の送信リスク

ChatGPTは会話中にプラグインを自動的に使用するため、利用者が意図せずに個人情報などを送信するリスクがあります。特に、プラグインの使用条件やデータ処理ポリシーを理解していない場合には、問題が発生する可能性があります。

これらのリスクを考慮し、慎重な対応が必要です。プラグインの検証や信頼性の確認を十分に行い、注意を払ってプラグインを使用することが重要です。また、セキュリティ対策を適切に講じることも不可欠です。

5. セキュリティ対策と注意点

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セキュリティ対策

ChatGPTプラグインの利用にあたっては、以下のセキュリティ対策を実施することが重要です。

  1. 最新のバージョンの使用: セキュリティの脆弱性を修正するために、常に最新のChatGPTバージョンを利用しましょう。OpenAIはこれらの問題に対応するために迅速に修正を行っています。

  2. 信頼できるソースからのプラグインのインストール: プラグインをインストールする際には、信頼できるソースからのみダウンロードするようにしましょう。悪意のあるプラグインを使用することでセキュリティが脅かされる可能性があります。

  3. URLの検証: プラグインのインストール時にはURLの検証を行いましょう。攻撃者がリダイレクトURLを巧妙に差し替えることで、被害者の情報が盗まれる可能性があります。URLが信頼できるドメインと一致するか確認し、怪しいものは避けましょう。

注意点

ChatGPTプラグインを利用する際には、以下の注意点に留意する必要があります。

  1. セキュリティ設定の確認: プラグインを利用する前に、各プラグインのセキュリティ設定を確認しましょう。特にOAuth認証を要求するプラグインでは、適切な認証が行われていることを確認してください。

  2. 不正なリンクやスクリプトの回避: プラグインやテーマをインストールする際には、不正なリンクやスクリプトを回避するように注意しましょう。信頼できないソースからのダウンロードは避け、セキュリティチェックを行いましょう。

  3. 定期的なアップデート: ChatGPTプラグインや関連するソフトウェアの定期的なアップデートを行いましょう。最新のセキュリティパッチや修正が適用されることで、より安全な環境を実現できます。

  4. セキュリティ意識の向上: プラグインを利用する際には、セキュリティに対する意識を高めておく必要があります。不審な動作やアクセスがあった場合には、速やかに対処することが重要です。

以上のセキュリティ対策と注意点を遵守することで、ChatGPTプラグインの利用をより安全に行うことができます。セキュリティに関する最新情報を常に注意し、適切な対策を行うことをおすすめします。

まとめ

ChatGPTプラグインは、ChatGPTの機能を大幅に拡張し、さまざまな用途で活用できる革新的なツールですが、セキュリティに関する懸念も指摘されています。プラグインの利用にはリスクが伴うため、最新のバージョンの使用、信頼できるソースからのインストール、URLの検証、セキュリティ設定の確認など、慎重な対応が必要です。また、定期的なアップデートとセキュリティ意識の向上も重要です。これらの対策を講じることで、ChatGPTプラグインをより安全に利用することができます。ユーザーはセキュリティに十分注意を払いながら、ChatGPTプラグインの機能性と便利さを最大限に活用していくことが望ましいでしょう。

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この記事を書いた人

 大学卒業後、デジタルマーケティング企業に入社し、BtoBマーケティングのコンサルに従事。200社以上のコンサルティング経験に加え、ウェビナー・ワークショップ・Academyサイトの立ち上げに携わり、年間40件のイベント登壇と70件の学習コンテンツ制作を担当。
 その後、起業を志す中で、施策先行型のサービス展開ではなく企業の本質的な体質改善を促せる事業を展開できるよう、AI/DX分野において実績のあるAIソリューション企業へ転職。
 現在はAIソリューション企業に所属しながら、個人としてもAI×マーケティング分野で”未経験でもわかりやすく”をコンセプトに情報発信活動やカジュアル相談を実施中。

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