Python で回帰分析を極める!機械学習の基礎を完全マスター『回帰分析と可視化』

data visualization

今回のブログでは、Pythonを使って回帰分析を実装する方法について詳しく解説します。まず、単回帰分析の実装手順を説明し、その後、重回帰分析の概要と実装方法についても触れていきます。データの準備から、モデルの構築、可視化、評価まで、一通りの流れを丁寧に紹介していきますので、初心者の方も安心して読み進められるはずです。回帰分析は機械学習の基礎となる重要な概念なので、ぜひ理解を深めていただけたらと思います。

目次

1. 回帰分析とは何か?

data

回帰分析は、統計分析手法の一つであり、説明変数と目的変数の関係をモデル化する手法です。

1.1 説明変数と目的変数

説明変数は独立変数とも呼ばれ、予測や解釈のために使用されます。一方、目的変数は従属変数とも呼ばれ、他の変数によって値が決まる変数です。

1.2 回帰方程式

回帰分析では、説明変数と目的変数の関係を表す数学的なモデルを構築します。このモデルを利用することで、説明変数の値から目的変数を予測することが可能です。回帰方程式は、説明変数の値を入力として受け取り、目的変数の予測値を出力します。

1.3 応用分野

回帰分析は、ビジネスや科学分野で多くの応用があります。需要予測や売上予測、マーケティングキャンペーンの効果測定などに利用されます。また、回帰分析は機械学習モデルの基礎ともなり、他の予測モデルと組み合わせて利用されることもあります。

1.4 Pythonでの回帰分析

Pythonのパッケージであるscikit-learnを使用すると、回帰分析を行うための機能やツールを提供しています。scikit-learnには、単回帰分析や重回帰分析など、さまざまな回帰手法が実装されています。

1.5 回帰分析の実装における重要要素

回帰分析を実装する際には、データの前処理や可視化、モデルの評価なども重要な要素です。前処理では、欠損値や異常値の処理やデータの正規化などが行われます。可視化では、データの傾向や関係性を可視化することで、データの理解を深めることができます。モデルの評価では、予測の精度やモデルの性能を評価するための指標やグラフが使用されます。

1.6 回帰分析の重要性

回帰分析は、開発職やデータサイエンティストを目指す人にとって、非常に有用なスキルです。回帰分析を理解し、Pythonで実装することで、予測モデルの開発やデータ解析のスキルを向上させることができます。

次回の記事では、具体的な回帰分析の手法や実装方法について紹介していきますので、お楽しみに!

2. Pythonで回帰分析するための準備

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Pythonを使った回帰分析を行うためには、いくつかの準備が必要です。以下にその手順をまとめます。

2.1 必要なライブラリのインポート

まず、回帰分析を行うために必要なライブラリをインポートします。主要なライブラリとしては、以下のものがあります。

  • pandas: データフレームを扱うためのライブラリ
  • numpy: 数値計算を扱うためのライブラリ
  • sklearn: 機械学習アルゴリズムを実装するためのライブラリ
  • matplotlib, seaborn: データ可視化のためのライブラリ

これらのライブラリをインポートするために、次のようなコードを記述します。

python
import pandas as pd
import numpy as np
from sklearn.linear_model import LinearRegression
import matplotlib.pyplot as plt
import seaborn as sns

2.2 データの読み込み

回帰分析を行うためには、分析対象となるデータを用意する必要があります。一般的には、データをCSVファイルなどの形式で用意し、pandasを使ってデータを読み込みます。

python
df = pd.read_csv('data.csv') # データを読み込む

ここで、data.csvは分析対象のデータが保存されているファイル名です。実際のファイル名に合わせて適宜修正してください。

2.3 データの前処理

データを読み込んだ後は、必要な前処理を行うことがあります。前処理には、欠損値の処理や特徴量のスケーリングなどが含まれます。

“`python

欠損値の処理

df = df.dropna() # 欠損値を含む行を削除

特徴量のスケーリング

from sklearn.preprocessing import StandardScaler
scaler = StandardScaler()
df[‘feature’] = scaler.fit_transform(df[‘feature’].values.reshape(-1, 1))
“`

2.4 説明変数と目的変数の設定

回帰分析では、説明変数と目的変数を設定する必要があります。説明変数は分析に利用する変数であり、目的変数は予測する変数です。

python
X = df[['feature1', 'feature2']] # 説明変数を設定
y = df['target'] # 目的変数を設定

ここで、feature1feature2は説明変数のカラム名であり、targetは目的変数のカラム名です。適宜修正してください。

以上の準備が整えば、Pythonを使って回帰分析を行う準備が完了です。次に進んで、実際の回帰分析の実装に移りましょう。

3. 単回帰分析の実装方法

scatter plot

単回帰分析は、説明変数が1つである場合の回帰分析です。Pythonを使って単回帰分析を実装する方法を説明します。

データの準備

まずはじめに、回帰分析に使用するデータを準備します。ボストン市の住宅価格データを例に説明します。

“`python
from sklearn.datasets import load_boston
import pandas as pd

データの読み込み

boston = load_boston()
df = pd.DataFrame(boston.data, columns=boston.feature_names)
df[‘Price’] = boston.target

データの確認

df.head()
“`

上記のコードでは、load_boston関数を使ってボストン市の住宅価格データを読み込んでいます。データはpandasのデータフレームとして扱います。

データの可視化

単回帰分析では、説明変数と目的変数の関係を可視化することが重要です。以下のコードを使用して、部屋の数と価格の関係を散布図として可視化します。

“`python
import matplotlib.pyplot as plt

部屋の数と価格の関係を可視化

plt.scatter(df[‘RM’], df[‘Price’])
plt.xlabel(‘部屋の数’)
plt.ylabel(‘価格’)
plt.title(‘部屋の数と価格の関係’)
plt.show()
“`

上記のコードでは、matplotlib.pyplotを使って散布図を作成しています。x軸には部屋の数を、y軸には価格を設定し、それぞれのラベルやタイトルを設定しています。

回帰モデルの作成と評価

単回帰分析では、説明変数と目的変数の関係を表す回帰式を求めます。以下のコードを使用して、単回帰モデルを作成し、その性能を評価します。

“`python
from sklearn.linear_model import LinearRegression
from sklearn.metrics import mean_squared_error

説明変数と目的変数の設定

X = df[[‘RM’]]
y = df[‘Price’]

単回帰モデルの作成

model = LinearRegression()
model.fit(X, y)

回帰式の評価

y_pred = model.predict(X)
mse = mean_squared_error(y, y_pred)
print(“平均二乗誤差:”, mse)
“`

上記のコードでは、LinearRegressionクラスを使って単回帰モデルを作成します。説明変数と目的変数を設定し、fitメソッドでモデルを学習させます。学習済みのモデルを使用して予測値を求め、平均二乗誤差を計算します。

以上が、Pythonを使った単回帰分析の実装方法です。データの準備から可視化、モデルの作成と評価までの一連の流れを理解し、実践してみましょう。

4. 重回帰分析の概要

statistics

重回帰分析とは

重回帰分析は、単回帰分析の発展形であり、複数の説明変数を利用して目的変数を予測する手法です。単回帰分析では、1つの説明変数と目的変数の関係をモデル化しましたが、重回帰分析では複数の説明変数を組み合わせて予測モデルを作ります。

複雑な計算が必要

重回帰分析では、単回帰分析よりも複雑な行列計算が必要となります。複数の説明変数を扱うため、行列の操作や計算量が増えることがあります。

正規化による入力変数の尺度の揃え

複数の説明変数を使用する場合、各変数の尺度が異なることがあります。そのまま利用すると、モデルの性能が悪化する可能性があります。そのため、入力変数の尺度を揃えるために正規化が必要です。

入力変数の数に応じた補正

重回帰分析では、多くの入力変数を扱うことでモデルの自由度が増します。しかし、過学習を防ぐためには補正が必要です。入力変数の数に応じた補正を行うことで、適切なモデルを構築することができます。

入力変数同士の相関への対処

複数の入力変数が強い相関を持つ場合、適切なモデルを構築することが難しくなります。このような場合には、正則化や次元削減などの対策を行う必要があります。

重回帰分析では、これらのポイントに留意しながらモデルを構築し、実データに対して予測を行います。Pythonを使用して重回帰分析を実装する手順について確認してみましょう。

5. 重回帰分析の実装

scatter plot

重回帰分析は、複数の説明変数を使用して目的変数を予測する手法です。Pythonを使用して重回帰分析を実装する手順を説明します。

5.1. データの準備

まず、重回帰分析に使用するデータを準備しましょう。ここでは、ボストン市の住宅価格データセットを使用します。以下のコードでデータを読み込みます。

python
from sklearn.datasets import load_boston
boston = load_boston()

5.2. 説明変数と目的変数の設定

データから説明変数と目的変数を取得します。

python
X = boston.data
y = boston.target

5.3. モデルの作成と学習

重回帰分析のモデルを作成し、データを学習させます。Scikit-learnのLinearRegressionクラスを使用してモデルを作成します。

python
from sklearn.linear_model import LinearRegression
model = LinearRegression()
model.fit(X, y)

5.4. モデルの評価

作成したモデルの性能を評価しましょう。モデルの精度を評価するために平均二乗誤差(MSE)を使用します。

python
from sklearn.metrics import mean_squared_error
y_pred = model.predict(X)
mse = mean_squared_error(y, y_pred)

5.5. 結果の可視化

最後に、重回帰分析の結果を可視化してみましょう。Matplotlibを使用して可視化します。

python
import matplotlib.pyplot as plt
plt.scatter(X[:, 5], y)
plt.plot(X[:, 5], model.predict(X), color='red')
plt.xlabel('部屋の数')
plt.ylabel('価格')
plt.show()

上記のコードでは、部屋の数と価格の関係を散布図と回帰直線で表示しています。

以上がPythonを使用して重回帰分析を実装する手順です。ぜひ実際にコードを試してみてください。

まとめ

回帰分析は、説明変数と目的変数の関係をモデル化する統計的手法です。Pythonを使うことで、単回帰分析から重回帰分析まで、様々な回帰分析手法を実装することができます。回帰分析は、需要予測やマーケティング、機械学習などの分野で広く活用されており、データサイエンスの基礎スキルとして重要です。この記事では、回帰分析の概要から、Pythonを使った実装方法まで解説してきました。これらの知識と技術を習得し、実践に役立ててください。これからも、データ解析に関する様々な手法について紹介していきますので、楽しみにお待ちください。

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この記事を書いた人

 大学卒業後、デジタルマーケティング企業に入社し、BtoBマーケティングのコンサルに従事。200社以上のコンサルティング経験に加え、ウェビナー・ワークショップ・Academyサイトの立ち上げに携わり、年間40件のイベント登壇と70件の学習コンテンツ制作を担当。
 その後、起業を志す中で、施策先行型のサービス展開ではなく企業の本質的な体質改善を促せる事業を展開できるよう、AI/DX分野において実績のあるAIソリューション企業へ転職。
 現在はAIソリューション企業に所属しながら、個人としてもAI×マーケティング分野で”未経験でもわかりやすく”をコンセプトに情報発信活動やカジュアル相談を実施中。

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